総務そうむ省しょうの推計すいけいによりますと先月せんげつ1日にち現在げんざいで、国内こくないで暮くらす15歳さい未満みまんの子こどもは、男子だんしが718万まん人にん、女子じょしが683万まん人にんのあわせて1401万まん人にんとなっています。

去年きょねんと比くらべると33万まん人にん減へっていて、1982年ねんから43年ねん連続れんぞくの減少げんしょうで過去かこ最少さいしょうを更新こうしんしました。

年齢ねんれい別べつでみると、12歳さいから14歳さいは317万まん人にん、0歳さいから2歳さいは235万まん人にんとなるなど、年齢ねんれい層そうが下さがるほど、数かずが少すくなくなっています。

また、総そう人口じんこうに占しめる子こどもの割合わりあいも去年きょねんより0.2ポイント低ひくい11.3％と過去かこ最低さいていとなり、1975年ねんから、50年ねん連続れんぞくの低下ていかとなりました。

一方いっぽう、子こどもの割合わりあいを都道とどう府県ふけん別べつでみますと、去年きょねん10月つき現在げんざいで最もっとも高たかいのは沖縄おきなわ県けんで16.1％、次ついで、滋賀しが県けんが13％佐賀さが県けんが12.9％などとなっています。

逆ぎゃくに最もっとも低ひくいのは秋田あきた県けんで9.1％、次ついで青森あおもり県けんの10％、北海道ほっかいどうの10.1％などとなっています。

合計ごうけい特殊とくしゅ出生しゅっしょう率りつでも沖縄おきなわの市町村しちょうそんの多おおくが上位じょうい

女性じょせい1人にんが一生いっしょうに出産しゅっさんする子こどもの数かずを示しめした合計ごうけい特殊とくしゅ出生しゅっしょう率りつでは、沖縄おきなわ県内けんないの市町村しちょうそんの多おおくが上位じょういに入はいっています。

厚生こうせい労働ろうどう省しょうが先月せんげつ発表はっぴょうした、おととしまでの5年間ねんかんの平均へいきん値ちでは、2.20の宜野座ぎのざ村むらや2.11の金武かなたけ町まち、2.10の南風原はえばる町まち、2.07の久ひさ米島こめじま町まち、2.06の宮みや古島こじま市しなど上位じょうい20の市町村しちょうそんのうち沖縄おきなわ県内けんないの自治体じちたいが12を占しめています。（全国ぜんこく平均へいきんは1.33）

4人にんの子育こそだてする家庭かていは

沖縄おきなわ県けん読谷よみたん村むらに住すむ、助産じょさん師しの西平にしひら美幸みゆきさん（40）と医師いしの賀が政まさしさん（41）夫妻ふさいは4歳さいから14歳さいまでの4人にんの女の子おんなのこを育そだてています。

平日へいじつは2人にんとも帰宅きたくが夜よる遅おそくなることもあり、同居どうきょする西平にしひらさんの母親ははおやが夕食ゆうしょく作づくりなど、子育こそだてをカバーしてくれることも多おおいといいます。

さらに仕事しごとが忙いそがしい時ときには同僚どうりょうが、娘むすめを保育園ほいくえんまで迎むかえに行いってくれたり、お風呂ふろに入いれてくれたりすることもあるといいます。

同僚どうりょうの平山ひらやま真実まなみさんは「自分じぶんも、周まわりのおじいちゃんやおばあちゃんたちが『私わたしたちみんなの子こどもだよ、子こどもは宝物ほうもつだよ』とことばにして伝つたえてくれたのを小ちいさい頃ころから受け取うけとってきたので、ほかの人ひとの子こどもでも自分じぶんの子こどものように思おもっています」と話はなしていました。

知り合しりあいどうしで料理りょうりのおすそ分おすそわけをしたり子こどもの服ふくを譲り合ゆずりあったりすることも多おおく西平にしひらさん夫妻ふさいは「助け合たすけあいの精神せいしん」が根ねづいていると感かんじています。

今後こんご、5人にん目めの子こどももほしいと話し合はなしあっているということで「みんながつながっていて、助たすけてくれて、『手てを貸かすよ』と言いってくれるのが沖縄おきなわで言いう『ゆいまーる』という精神せいしんで、それが空気くうきのように流ながれているのが沖縄おきなわなのだと思おもいます。『子育こそだてを1人にんで頑張がんばらなくていいんだ』と強つよく感かんじます」と話はなしていました。

豊見城とみぐすく市しでは38年ねんぶりの中学校ちゅうがっこう開設かいせつ

那覇なは市しに隣接りんせつする沖縄おきなわ県けんの豊見城とみぐすく市しは合計ごうけい特殊とくしゅ出生しゅっしょう率りつが1.99と、全国ぜんこくの市区しく町村ちょうそんで14番目ばんめに高たかくなっています。

豊見城とみぐすく市しは現在げんざい人口じんこう6万まん5000あまり。この20年ねんでおよそ1万まん4000人にん増加ぞうかしました。

中なかでも15歳さい未満みまんの子こどもの数かずは去年きょねん1月つき1日にち現在げんざいで1万まん2616人にん、人口じんこうの19.25％と全国ぜんこくの市しの中なかでは最もっとも割合わりあいが高たかくなっています。

市内しないに3つあった中なか学校がっこうのうち伊良波いらは中学校ちゅうがっこうでは生徒せいとがおよそ900人にん、1学年がくねん9クラスに達たっしプレハブの校舎こうしゃを建たてて対応たいおうしていました。

このため市しは4月つき、人口じんこうが増加ぞうかしている地区ちくに4つめとなる豊崎とよさき中学校ちゅうがっこうを開校かいこうし伊良波いらは中学校ちゅうがっこうから4割わりほどの生徒せいとが移うつりました。市内しないで新あらたな中なか学校がっこうが開校かいこうするのは38年ねんぶりだということです。先月せんげつ16日にちには開校かいこう式しきが行おこなわれ、新あたらしい校歌こうかや校章こうしょうが紹介しょうかいされました。

2年生ねんせいの女子じょし生徒せいとは「学校がっこうがきれいだし一番いちばん新あたらしいからみんなに自慢じまんが出来できる」と話はなしていました。

大城おおしろ正篤まさあつ校長こうちょうは「少子しょうし化かと言いわれる中なかで、豊崎とよさき地区ちくは開発かいはつが進すすみ、本土ほんどからの移住いじゅう者しゃも増ふえている。求もとめられる学校がっこうになるよう生徒せいとや保護ほご者しゃと共とともに創つくる学校がっこうにしたい」と話はなしていました。

子こどもの割合わりあい高たかい沖縄おきなわ県けんでも人口じんこうは減少げんしょうに転てんじる

子こどもの数かずの割合わりあいが高たかい沖縄おきなわ県けんでもおととしから人口じんこうは減少げんしょうに転てんじています。こうした中なか、沖縄おきなわ県内けんないの自治体じちたいは移住いじゅう者しゃや転入てんにゅう者しゃの受け入うけいれも積極せっきょく的てきに進すすめています。

東京とうきょう出身しゅっしんの渡邉わたなべ幸みゆき奈さん（28）は夫おっとの転勤てんきんに伴ともない、去年きょねん、豊見城とみぐすく市しに移り住うつりすみました。1歳さいの長女ちょうじょの子育こそだて中ちゅうで、現在げんざい2人にん目めを妊娠にんしんしています。

市内しないには、保護ほご者しゃへのケアや、親子おやこどうしの交流こうりゅうの場ばを提供ていきょうするための子育こそだて支援しえんセンターが3か所かしょありほかの子育こそだて中ちゅうの保護ほご者しゃと情報じょうほう交換こうかんを行おこなっています。

また県けん外がいでのこれまでの子育こそだてと違ちがい、地域ちいきの人ひとたちから声こえをかけられることも多おおく地域ちいきぐるみで子こどもを育そだてる文化ぶんかが根付ねついていると感かんじているといいます。

渡邉わたなべさんは「地域ちいきの方々かたがたもすごく優やさしい人ひとばかりなので、子育こそだてに向むいているところだなと思おもいます。2人にん目めの子育こそだてにも前向まえむきになれます」と話はなしていました。

琉球大りゅうきゅうだい教授きょうじゅ「助け合たすけあう文化ぶんか 残のこっている一方いっぽうで減へってきている」

琉球大学りゅうきゅうだいがく人文じんぶん社会しゃかい学部がくぶの本村もとむら真しん教授きょうじゅは「沖縄おきなわには、みんなで助け合たすけあう文化ぶんかが残のこっている部分ぶぶんもあり、那覇なは市しなどの都市とし部ぶでも、親族しんぞくも含ふくめた支ささえ合あいが残のこっている。何なにを優先ゆうせんするか考かんがえる際さいに、子こどもと一緒いっしょに生活せいかつすることが選択せんたくされやすいということがあるのではないか」と分析ぶんせきしています。

一方いっぽう、沖縄おきなわ県けんでも人口じんこうが減少げんしょうに転てんじていることに関にかんして「自治じち会かいの加入かにゅう率りつがどんどん下さがっているなど、『ゆいまーる』、支ささえ合あいは減へってきている。旧来きゅうらいの支ささえ合あいをカバーするために、行政ぎょうせいによる相談そうだん支援しえん、子育こそだて支援しえん、子こどもの居場所いばしょ支援しえんが重要じゅうようになってくる」と指摘してきしました。